どんな仕事にも向き・不向きはある。専門性の高い介護職なら尚更だ。
介護職は誰でもできる仕事と思われる場合が多いがそんなことはない。介護職は主に人と関わる仕事なので世話好きで人とコミュニケーションを取ることが好きな人には向いていると言える。利用者だけでなくその家族の気持ちも考えながら寄り添った介護を行うことで信頼を得ることもできるだろう。認知症の利用者とコミュニケーションを取ることは難しいことも多い。そんな場合も思いやりを持って明るく接することができる人は利用者や同僚からも信頼されるだろう。
他にも、成長意欲の高い人は介護士に向いていると言えるだろう。介護職は無資格・未経験でも始めらるが、覚える知識は多岐に渡る。そのため、積極的に研修に参加したり資格取得を目指すことが苦にならない人は介護士としてステップアップが望めるだろう。その他、性格の面ではオンとオフの切替えがしっかりできる人は介護職に向いている。介護職は利用者とのコミュニケーションが大事だ。利用者の目線に立ち、寄り添い、思いやる気持ちが必要だ。
しかし、認知症患者に寄り添うことは健常な人と接する場合と比べて上手くいかないことが多い。相手に理解されない場合もあるだろう。
また不規則なシフト勤務で体力的にも精神的にもしんどい時に思いやりの気持ちを持つことが難しい場合もあるだろう。自分に余裕が無いと相手を思いやることはできない。そのため、休日は仕事を忘れてリフレッシュすることが必要だ。
数ある職業の中から介護職を選んだ人の理由は様々だ。人の役に立ちたい、将来家族の介護で役に立つかも、勤務形態が選ぶことができて求人に困らないなどが多く挙げられる理由である。
介護職は社会貢献度の高い仕事だ。高齢化社会が社会問題となっている日本で、介護職の人手不足は深刻である。無資格でもOKという求人がたくさん出回っているが、不規則な勤務形態や3Kと言われる仕事内容、薄給なでどでせっかく介護職に就いても離職する人が多いことも現実である。
しかし、介護職に就くことによって得られることやメリットはたくさんある。施設によっては無資格で採用してもらった後に資格取得支援制度を利用して資格取得のサポートをしてくれる場合もあるのだ。介護職でキャリアアップを目指す人にとっては働きながら資格を取得できるのは嬉しいことである。
他にも、勤務先によって勤務形態が大きく異なることも、自身のワークライフバランスに合わせて就業先の選択肢が多くなることに繋がる。安定した給与を得たい人は正職員で働いて夜勤もこなすことで収入アップが見込める。家庭の事情で夜勤が無理な人は日勤だけのデイサービスやリハビリ施設を選ぶことも可能だ。パートで入浴介助を午前中だけという働き方も可能だ。
人手不足に困っている施設が多くあるため、よっぽどのことが無い限りは就業先に困ることはないだろう。そして介護職の経験は将来、自分の家族に介護が必要になった場合も役立てることができるとても有意義な仕事なのである。